ディセプション・ポイント
ディセプション・ポイント
ダヴィンチコードや天使と悪魔の作者である、ダンブラウンの著書。
宗教、美術にまつわるミステリーを題材にした、ラングドン教授シリーズとは異なり、宇宙科学、地質学、そして政治学を題材にしたミステリー。
ラングドン教授シリーズと同様、様々な分野のプロフェッショナルがでてきて、その分野に関する研究をわかりやすく説明してくれる。また、ただ薀蓄として語られるだけでなく、それが話の本筋と絡んでいるとこがすごい。
以下ネタバレあり&個人的な愚痴
- 主人公以外、簡単に死すぎ!
いや、わかります。サブキャラの死に様まで書いてたら話ブレブレになるって。でも、あっさり死にすぎ、というか死ななくてもいいんじゃないか。あと、特殊部隊の人をさりげなく殺してません?なぜ自責の念に駆られるでもなく、いちゃこらこいてんだ!
まさに、ハリウッド。
- 隕石でもなんでもない
結局、地球外生命体でもなく、ましてや隕石でもなかったわけです。偽物of偽物。でも、人を騙す場合、本物の中に偽物を混ぜ込むと思うですよ。全てが偽物で嘘を突き通すのは、リスクが高すぎる(作中でも一瞬でばれてるし)。
- 人類が一番進化してるわけではないよ
人類が一番進化してるといった旨の記述がありました。
動物に関して研究をしている身からすると、これは違います。
現存している種は、それぞれこの世界に適応するべく、進化を遂げています。だからヒトが一番進化している、とは言えないんです。
確かに、言語をもち高度な道具を使うヒトは一番進化してるように見えるかもしれません。
でも、ヒトはトリのように飛べないし、サカナのように息継ぎすることなく泳ぐことはできない。
だから、進化で一番なんて決められない。
たかが、フィクションなんだから、そんな厳密にはいいじゃないか、とも思います。ただ、作中の海洋生物の研究者がそのように発言してるのが、近しい分野を研究してるものとすれば、ひっかかってしまいました。
また、そういうのが一個あると、他の分野も、その分野の人が見れば、首を傾げてしまうような知識だったら嫌だな、とも思います。
と、批判ばかり書きましたが、基本ダンブラウンの作品は好きです!
科学&ミステリーで他に面白いシリーズないかなー
- 作者: ダン・ブラウン,西口司郎,越前敏弥
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/04/01
- メディア: 単行本
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